>行列式は転置しても値が同じなのは何故でしょうか。

n×n行列の行列式を「n^2個ある成分から各行からちょうど1個かつ各列からもちょうど1個になるように選ぶとちょうどn個になるのでそのn個の積を取り、更にその選び方に応じた符号をつけて、そのようなn個の選び方のすべてにわたって足し合わせたもの」と定義すると定義そのものが行と列に関して対称(行と列を入れ替えても変わらない)になっているので行列を転置してもその行列式の値が変わらないのは自明になります。(ただし、上の定義の中の「符号」の定義をはっきりと述べていませんが、これも行と列に関して対称な定義にします。)この定義は行列式を行列の成分の式として表したときの形を最も素直に捉えたものだと私には思われ気に入っています。

この定義による「行列式」と例えばn成分列ベクトル全体のなすベクトル空間上の反対称n重線型形式としての「行列式」とが一致する納得的な理由を考えないと本当は答えたことになっていませんが、ともかく上のような悟りを得ておくと心が落ち着くと思います。

>また、det(AB)=(detA)(detB)が成立するのは何故ですか?