数学マークアップと言えば、 Donald Knuthによって開発されたTeX植字システムがあります。 現在、数式記述の多くはTeXで書かれており、TeXは事実上の標準規格と言えます。
言うまでもなく、TeXは優れた数学記述マークアップです。 しかし、その使用フィーイルドは限られており、広げようと考えてみた場合
・紙媒体に出力するという前提で設計されている。
・位置情報は持っているが、意味情報は持っていない。
とうことが問題になる。Web上や数学的意味を持つデータとしての数式を扱うことは困難であり、もともとそのように設計されたものではありません。
Web上や数学的意味を持つデータとしての数式を扱うためにはMathMLがあります。 しかし、MathMLの記述は、困難です。 広く行き渡り、膨大な蓄積を持つTeXの記述でMathMLを記述できれば・・・。
TeXをMathMLに変換してしまおう。
という考えは自然と生まれることでしょう。
TeXファイルをプレゼンテーション・マークアップへ変換するソフトは幾つか知られています。 しかしコンテンツ・マークアップへの変換が欲しい。
TeXは位置情報だけで意味情報は持っていません。TeXをコンテンツ・マークアップへ自動変換することは不可能だという事が分かります。
そこで考えたのが、TeXにある種の情報を付加し、それからコンテンツ・マークアップへ変換するシステム
tiny MathMLです。