Note2022-04
定義 :
GS,
DS,
move
予想
GS の定義の前に一般的に次を定義しておく。
$X$ を compact な距離空間とし,$P$ を $X$ の部分空間で
$\cl{X-P}=X$ を満たすものとする。
$\bset{p_n}$ を $X-P$ 内の Cauchy 列とする。
$X-P$ の Cauchy 列は $X$ の Cauchy 列なので $X$ 内の点 $p_\infty$
に収束する。
$p_\infty$ の $\epsilon$ 近傍を $U_\epsilon(p_\infty)$ と書く。
$\bset{p_n}$ に関する次の条件を 条件 ($*$) と呼ぶ。
$$(*){ } \hbox{任意の $\epsilon>0$ に対し自然数$N$ と
$U_\epsilon(p_\infty)-P$ の成分 $U$ が存在して,
$\{p_n\,|\,n>N\}\subset U$}$$
$\cal{SC}$ を $X-P$ 内の Cauchy 列で条件
($*$) を満たすもの全体の集合とする。
$\bset{p_n},\bset{q_n}\in \cal{SC}$ が次の条件を満たすとき
$\bset{p_n}\sim\bset{q_n}$ と書く。
$$(**){ } \hbox{任意の $\epsilon>0$ に対し自然数 $N$ が存在して,
$n>N$ ならば $p_n$ と$q_n$ は $U_\epsilon(p_\infty)-P$ の同じ成分に入る}$$
関係 「$\sim$」 は同値関係になる。
$\comp(X,P)=\cal{SC}/\sim$ と定義する。
$\comp(X,P)$ から $X$ への写像 $i^*$ を
$$i^*([\bset{p_n}])=\limn p_n $$
で定義する。
$X-P$ 上の写像 $\tau$ に対して
$\tau^*:\comp(X,P)\mapto \comp(X,P)$ を
$$\tau^*([\bset{p_n}])=\left[\bset{\tau(p_n)}\right]$$
で定義する
def_gDS-diagram 参照
用語を一部変更。
- generalized DS-diagram $\Sigma=(\calS,f,G)$ :
$G$ は 何個かの球面の集合
$\calS=S^2_1\cup\cdots\cup S^2_k$ 上の3-regular graphである。
ただし $G$ は hoop を含むことも空集合でこともあるものとする。
$\calS-G={\cal D}_0\cup {\cal D}$ と2種類の面から構成される。
${\cal D}_0$ に属する面を外部面(outer face)
または境界面(boundary face) と呼び
${\cal D}$ に属する面を内部面(inner face)と呼ぶ。
$G$ の辺 $e$ で $e\subset\cl{\cal D}_0$ となる辺を
境界辺(boundary edge)と呼び,
境界辺でない辺を内部辺(inner edge)と呼ぶ。
$G$ の頂点 $v$ で$v\subset\cl{\cal D}_0$となる頂点を
境界頂点(boundary vertex)と呼び,
境界頂点でない頂点を内部頂点(inner vertex)と呼ぶ。
$\Int\cl{\cal D}$ を内部と呼ぶ。
境界辺全体の集合を $E_0(G)$,内部辺全体の集合を $E_1(G)$,
境界頂点全体の集合を $V_0(G)$,内部頂点全体の集合を $V_1(G)$ と書く。
$\Sigma=(\calS,f,G)$が次を満たすとき
generalized DS-diagram [def G]と呼ぶ。
- $f : (\calS,G) \mapto (P,H)$ はonto local homeomorphism である。
- 任意の異なる外部面$D_1$,$D_2$に対し$\cl D_1\cap \cl D_2=\emptyset$ である。
- $D$を内部面とすると,任意の点$x\in D$に対し$f^{-1}f(x)$
は2点からなる。
- $e$を内部辺とすると,任意の点$x\in e$に対し$f^{-1}f(x)$
は3点からなる。
- $v$を内部頂点とすると,$f^{-1}f(v)$
は4点からなる。
- $D$を外部面とすると,任意の点$x\in D$に対し$f^{-1}f(x)$ は1点からなる。
- $e$を境界辺とすると,任意の点$x\in e$に対し$f^{-1}f(x)$ は2点からなる。
- $v$を境界頂点とすると,$f^{-1}f(v)$ は3点からなる。
$k$ を 球面数と呼び$s(\Sigma)$ と書く。
- closed generalized DS-diagram $\Sigma=(\calS,f,G)$ :
${\cal D}_0=\emptyset$ のとき generalized DS-diagram
は閉 (closed) generalized DS-diagramであるという。
この定義を書き下すと次の様になる。
$G$ は $\calS=S^2_1\cup\cdots\cup S^2_k$ 上の3-regular graphである。
$\Sigma=(\calS,f,G)$ が次を満たすときgeneralized DS-diagramと呼ぶ。
- $f : (\calS,G) \mapto (P,H)$ はonto local homeomorphismである。
- 任意の点 $x\in \calS-G$ に対し $f^{-1}f(x)$ は2点からなる。
- 任意の点 $x\in G-V(G)$ に対し $f^{-1}f(x)$ は3点からなる。
- 任意の点 $x\in V(G)$ に対し $f^{-1}f(v)$ は4点からなる。
- 同値 :
2つのgeneralized DS-diagram $\Sigma=(\calS,f,G)$,
$\Sigma=(\calS',f',G')$ に対し
同相写像 $F : \calS \mapto \calS'$ ,
$\underline F : \calS/f \mapto \calS'/f'$ が存
在して
$f'F=\underline Ff$ を満たすとき
$\Sigma$ と $\Sigma'$ は同値(equivalent)であるという。
- 3-球体からなる ${\cal B}=B^3_1\cup\cdots\cup B^3_k$ に対し
$\bd{\cal B}=\calS$ とおく。
$\calS$ 上に グラフ $G$,面の集合 $\calD,\calD_0$ および
写像 $g:\calB\to M$
が与えられていて,$f=g_{|\calS}$ とおくとき
$\Sigma=(\calS,G,f)$ が [def G] を満たすならば
$\Sigma_B=(\calB,G,f)$ を generalized DS-diagram [def B]という。
- $\Sigma=(\calS,G,f)$ [def G] があたえられたとき,
$f:\calS\mapto P$ は $\calB$ まで拡張可能なので
ふたつの定義は同値である。
- 表現する多様体 :
$\Sigma=(\calS,G,f)$,$\Sigma_B=(\calB,G,g)$ に対し
$M(\Sigma_B)=\cal B/f$とおくと $M(\Sigma)$ は
${\cal D}_0/f$ を境界とする3次元多様体になる。
また$M(\Sigma)=M(\Sigma_B)$ と定義する。
これをgeneralized DS-diagramが表現する多様体と呼ぶ。
${\cal D}_0=\emptyset$ のとき表現する多様体も閉である。
以下ことわらない限り,generalized DS-diagramが表現する多様体は
連結で向き付け可能であることを仮定する。
- 向きづけられた generalized DS-diagram :
${\cal B}$ が向き付けられていて,向きが貼り合わせの $f$ に関して
compatible であるとき $\Sigma$ を
向きづけられた(oriented) generalized DS-diagram
と呼ぶ。このとき $M(\Sigma)$ は向き付けられた多様体になる。
球面数 1 ,$G$ が連結,$V(G)\neq\emptyset$ のとき
generalized DS-diagram を DS-diagram と呼ぶ。
このとき通常 ${\cal S}=S^2$ と書く。
$\Sigma=(S^2,G,f)$ が閉のときの DS-diagram の定義は以下の様になる。
-
DS-diagram $\Sigma=(S^2,G,f)$ :
$G$は$S^2$ 上のconnectedな 3-regular graphである。
$S^2-G$ の成分を $\Sigma$ の面(face),
$G$ の辺を $\Sigma$ の辺(edge),
$G$ の頂点を $\Sigma$ の頂点(vertex)と呼ぶ。
$\Sigma$ が次を満たすときDS-diagramと呼ぶ。
- $f : (S^2,G) \mapto (P,H)$ はonto local homeomorphismである。
ここで $P$ はclosed fake surfaceで $H$ はsingularityのつくる4-regular graph。
- $D$ を面とすると,任意の点 $x\in D$ に対し $f^{-1}f(x)$ は2点からなる。
- $e$を辺とすると,任意の点$x\in e$に対し$f^{-1}f(x)$は3点からなる。
- $v$を頂点とすると,$f^{-1}f(v)$は4点からなる。
(example T-16)
def_DS-diagram 参照
involutionを用いた定義
-
$\Sigma=(\calS,G,f)$ を GS-diagram とし,
${\cal D}_0,{\calD}$ をそれぞれ外部面および内部面の集合とする。
$x\in{\cal D}$ に対し$f^{-1}f(x)$ は2点集合なので,
$f^{-1}f(x)=\{x,x'\}\,(x\neq x')$ となっている。
このとき $\tau(x)=x'$ と定義する。
$x\in{\cal D}_0$ に対し$f^{-1}f(x)$ は1点集合なので,
このとき $\tau(x)=x$ と定義する。
$\tau$ は $\calS-G$上のinvolution である。
${\cal D}$ 上では fixed point free であり。
${\cal D}_0$ 上では identity である。
$\tau$ を GS-diagramから決まる involution といい
$\tau=\tau(\Sigma)$ と書く。
- $\calS^*=\comp(\calS,G)$ と定義する。
$\calS^*$の連結成分 $D$ が $i^*(\Int D)\in \calD_0$
となるとき外部面といい,外部面全体の和集合を $\calD^*_0$ と書く。
$\calS^*$の連結成分 $D$ が $i^*(\Int D)\in \calD$
となるとき内部面といい,内部全体の和集合を $\calD^*$ と書く。
- このとき
$i^*:\calS^*\mapto\calS$,
$\tau^*:\calS^*\mapto\calS^*$ が定義されていて
$(\calS,\calS^*,i^*,\tau^*)$ は次の性質を持つ。
- $i^*:\calS^* \mapto \calS$ は onto であり
$i^*|_{\Int{\calS^*}}$ は一対一写像である。
- $\calS-i^*(\Int{\calS^*})=G$ とおくと
$G$ は 3-regular graph である。
($G=\emptyset$ の場合も含む)
- $\tau^*$ は $\calS^*$ 上の involution で,
$\calD^*$ 上では fixed point free involution であり,
$\calD^*_0$ 上では identity である。
- $p^*\neq q^*\in \calD^*$ に対し $i^*(p^*)=i^*(q^*)$
ならば $\tau^*(p^*)\neq q^*$ であり,
$p^*\neq q^*\in \calD^*_0$ に対し $i^*(p^*)=i^*(q^*)$
ならば $\tau^*(p^*)=q^*$ である。
- $p,q\in \calS$ が $q\in i^*\tau^*{i^*}^{-1}(p)$
を満たすとき $p\sim_0 q$ とする。
$\sim$ を関係 「$\sim_0$」 で生成される同値関係とする。
$p\in E_1(G)$ のとき
$\sharp \{q\,|\,q\sim p\}=3$ であり,
$p\in E_0(G)$ のとき
$\sharp \{q\,|\,q\sim p\}=2$ である。
- 逆に 何個からの球面からなる $\calS$
および $i^*:\calS^*\mapto \calS$,$\tau^*:\calS^*\mapto \calS^*$ が
前項の (1) - (5) を満たすとき
$f$ を (5) の同値関係が定義する同値類への自然な写像とすると
$(\calS,G,f)$ は GS-diagram である。
- $\calS^*$ の連結成分 $D^*$ に対し
$V(D^*)=D^*\cap{i^*}^{-1}(V(G))$ の点を$D^*$ の頂点と呼ぶ。
$\sharp V(D^*)=n$ のとき $D^*$ を $n$-gon と呼ぶ。
$\calS-G$ の成分 $D$ が$D=i^*(\Int D^*)$ となるとき
$D$ を $n$-gon と呼ぶ。
Note2021-10 参照
fake surface を用いた定義
- 3-manifold $M$ と $M$ 内の closed fake surface $P$
に対し $\calB=\comp(M,P)$ とおく。
$\calB$ から $M$ への写像 $g$ を
$$g([\bset{p_n}])=\limn p_n $$
で定義する。
- $\calB$ の各成分が 3-ball のとき $\calS=\bd\calS$に対し
$f=g_{|\calS}$ は
generalized DS-diagram を定義する。即ち
$G=f^{-1}(\calS_2(P)\cup\calS_3(P))$
とおくと,
$(\calS,G,f)$ は generalized DS-diagram
である。このとき
$\calD=\bset{x\in \calS-G\,|\,\sharp f^{-1}f(x)=2}$,
$\calD_0=\bset{x\in \calS-G\,|\,\sharp f^{-1}f(x)=1}$
である。
1-ラベル付きグラフ
Kouno2001 参照
- $G$ は $\calS=\ds\bigcup_{i=1}^pS_i^2$ 内の 3-grgular graph とする。
$\calS-G={\cal D}_0\cup {\cal D}$と分かれる。
${\cal D}_0$ に属する面を外部面(outer face)と呼び
${\cal D}$ に属する面を内部面(inner face)と呼ぶ。
$G$ の辺 $e$ で $e\subset\cl{\cal D}_0$ となる辺を
境界辺(boundary edge)と呼び,
境界辺でない辺を内部辺(inner edge)と呼ぶ。
$G$ の頂点 $v$ で$v\subset\cl{\cal D}_0$となる頂点を
境界頂点(boundary vertex)と呼び,
境界頂点でない頂点を内部頂点(inner vertex)と呼ぶ。
$\Int\cl{\cal D}$ を内部と呼ぶ。
境界辺全体の集合を $E_0(G)$,内部辺全体の集合を $E_1(G)$,
境界頂点全体の集合を $V_0(G)$,内部頂点全体の集合を $V_1(G)$ と書く。
$L_1(\calS,G,h)$ が以下の条件を満たすとき
1-ラベル付きグラフ(1-labeled graph)
であるという。
$G_h$ を 4-regular graph, $h$ を $G$ から $G_h$ への
onto homeomorphismで
- $h|_{V_1(G)}:V_1(G)\mapto V(G_h)$ は pointwise に4対1
- $h|_{V_0(G)}:V_0(G)\mapto V(G_h)$ は pointwise に3対1
- $h|_{E_1(G)}:E_1(G)\mapto E(G_h)$ は pointwise に3対1
- $h|_{E_0(G)}:E_0(G)\mapto E(G_h)$ は pointwise に2対1
- generalized DS-diagram $\Sigma=(\calS,G,f)$ に対し
$h=f_{|G}$ とおくと $(\calS,G,h)$ は 1-ラベル付きグラフになる。
これを $L_1(\Sigma)$ と書く。
involution で言うと $\tau^*$ による同一視から生成される同値類への
写像を $G$ に制限したものを $h$ と置くと
$L_1(\Sigma)=(\calS,G,h)$ は 1-ラベル付きグラフである。
- 球面数2以上の generalized DS-diagram $\Sigma=(\calS,G,f)$
と $\bset{1,2,\ldots,s}$ ($s=s(\Sigma)$) の
空でない部分集合$N$ に対し
$\calS'=\ds\bigcup_{i\in N}S^2_i$ と置く。
$f'=f_{|\calS'}$ と置き,
$\calD'_0=\bset{x\in\calS' \,|\, \sharp f'^{-1}f'(x)=1}$,
$G'=\bset{x\in\calS'\,|\, \sharp f'^{-1}f'(x)\geq3}
\cup\bset{\bd d\,|\,d\hbox{ は }\calD'_0\hbox{ の成分}}$
とすると $(\calS',f',G')$ は generalized DS-diagram である。
この generalized DS-diagram を $\Sigma(N)$ と書く。
-
Kouno2002
Note2021-10
を元にしている
- $\Sigma=(\calS,G,f)$ を GS-diagram とする。
$\calB$ を何個かの 3-ball からなり $\bd\calB=\cal\calS$
となるものとする。
$f:\calS\mapto f(\calS)$ を
$f:\calB \mapto M=M(\Sigma)$ まで拡張しておく。
-
$F$ を$M$ 内の closed surface とする。
$F$ は $f(V(G))$ とは交わらず,
$f(E(G))$ とは transversal に交わるとする。
この様な $F$ を GS-diagram $\Sigma$ に対して
general position にあるという。
以下曲面は general position にあると仮定する。
-
$L=L(F)=f^{-1}(F)\cap\calS$ とおくと
$L$ は $\calS$ 内の何個かの loop であり,$\tau(L)=L$
である。
ここで $A\subset\calS$ に対し $\tau(A)=i^*\tau^*{i^*}^{-1}(A)$
という記法を用いる。
-
$\calS$ 内の 何個かの loop $L$ が $V(G)$ と交わらず,
$E(G)$ と transversal に交わるとき
GS-diagram $\Sigma$ に対して
general position にあるという。
以下 $L$は general position にあると仮定する。
$L$ は $\tau(L)=L$ を満たしているとする。
$L$ の各成分に対し $\calB$ 内で 2-disk を張ると $M$ 内の曲面が得られる。
この曲面を $F=F(L)$ と書く。
- [予想 1] $M=M(\Sigma)$ が既約でないとき
$$c(M) < c_{\rm DS}(M)$$
- [予想 1]が正しいと仮定する。
$\Sigma=(\calS,G,f)$ を 非既約多様体 $M$ の複雑度最小を与える GS-diagram とする。
$\calS$ 上に
non separating sphere か
connected sum を与える sphere を「見る」ことができる。
[予想1] $\naraba$ $\Sigma$ には非円板面が存在する $\naraba$
非円板面から sphere を与える loop が存在することが分かる
[証明]
$\Sigma$ は DS-diagram ではないので
- 球面数が $2$ 以上
- hoop を含む
- $V(G)=\emptyset$
- 非円板面が存在する
のいずれかが成立する。
$\Sigma$ に非円板面が存在しないとして矛盾を導く。
(1) の場合 : $\Sigma$ の面 $F$ で $F$ と $\tau(F)$
が $\calS$ の違う成分に乗っているものが存在する。
$F$ が閉円板面 ($\cl F$ が円板面) のときは $G$-move 可能であり
$\Sigma$ が複雑度最小に矛盾。よって
$\cl F$ は 円板面でない。
$\cl F$ が円板面でないとき $\Sigma$ は $I$-move 可能なので
やはり最小性に矛盾する。
よって球面数は $1$ とする。
(2) の場合 :
hoop を $\el$ とすると
$\calS=S^2$ なので, $G=\el$ である。このとき $\Sigma=\Sigma(3,1)$
であり,非既約性に矛盾。
(3) の場合 : hoopを含まないとすると $G=\emptyset$ となる。
このとき $M\cong S^3, P^3$ となり $M$ の非既約性に矛盾する。
よって $\Sigma$ には非円板面が存在する。
$D$ を非円板面とする。
$D$ 内の loop で境界の1つに平行なものを $\el$ とすると,
$M$ の向きづけ可能性より$\tau(\el)\cap\el=\emptyset$
となるものを存在する。
このとき$F(\el\cup\tau(\el))$ はsphere である。
この sphere が separating のとき
connected sum を与えるが一方の多様体が $S^3$ のときは
$\Sigma$ の最小性に矛盾する。
- [予想 2]
非既約多様体の GS-diagram に既約なものは存在しない。
[予想 2] が正しいとき,与えられた GS-diagram を変形していくと
incompressible shere が GS 上に見える。
-
DS-knot予想が正しいとき,$S^3$ の DS-diagram は既約ではない。
DS-knot予想と[予想 2]が共に正しいとき,
非既約多様体の GS-diagram が与えられたとき,それを変形していくことで,
無駄を含まない(分解に $S^3$ を含まない) connected sum への分解が
得られる。
- 弱い Version の DS-knot 予想と[予想 2]
は同じレベルの予想だと考えられる。
- [予想 3] 既約な DS-diagram $\Sigma$ と
$M(\Sigma)$ 内の genus $\geq1$ の incompressible surface $F$ に対し
$L=L(F)$ が複雑度最小さならば component $\el\subset L$ で
$F-f(\el)$ が connected なものが存在する。
Last modified: 2022/11/11 04:30